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2017-11-17 (Fri) 10:20

山や野を育てる仕事~養蜂家・吉岡伸次さんに聞く(上)

こんにちは。篠田です。
中頓別に住む人や仕事で関わる人などを中心にインタビューをし、町の魅力を探る企画を行っています。
前回は、
をお送りいたしました。
今回は第3弾となります。

中頓別町では、2016年11月より郵便局のふるさと納税サイト「ふるさとプラス」を利用したふるさと納税の受付を行っております。
ふるさと納税で寄付いただいた方への返礼品の一つとして、こちら↓

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中頓別町産はちみつ・彩北の滴(容量170g)を中頓別町観光協会・道の駅ピンネシリより発送しております。
発送開始以来、多数の方々にご利用いただいております。

今回のインタビューは道の駅ピンネシリに、
中頓別町産はちみつを納入いただいている吉岡伸次さん(42)にお話を伺いました。
取材した日は、蜂箱を奈良県に引き上げる日でした。
そのついでに、蜂箱撤収のお手伝いをさせていただきました。
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吉岡伸次さん

吉岡伸次さんは、奈良県生駒市の養蜂家です。
毎年6月中旬に中頓別町で蜜を採りはじめ、
主に、アザミ・シコロ(キハダ)・シナなどの蜜をとり、
10月下旬に奈良県に帰ります。吉岡さんのように、季節になったら蜜源とともに場所を移動して採蜜をする養蜂を季節養蜂といいます。
逆に、蜜源のある町に住んでいて、時期になったら蜜を採る養蜂を定置養蜂と言います。

中頓別町で採れる主な蜜は「チシマアザミ」別名「エゾアザミ」とも呼ばれる花です。
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チシマアザミの花(吉岡さんご提供)

チシマアザミは北海道以北に分布しているキク科の花です。
一般的には背丈が1.5メートルから2メートルほどの茎に咲いています。
チシマアザミは中頓別町を含めた道北のごく一部に多く分布しています。
但し、中頓別町のチシマアザミは丈が3メートルになるものもあります。

吉岡さんが使っている蜂は、セイヨウミツバチです。
セイヨウミツバチを入れた蜂箱に、必要な蜂の数と向きや角度を調整し、
蜜源となる花に向けて飛ばすことで、蜂が蜜を採りに行きます。

セイヨウミツバチは、急激な温度変化に敏感です。
そのため、蜂箱のお引越しには細心の注意を払っています。
夏に暑い奈良県から、気温の低い中頓別に移動してくるなかでも、
フェリーの中や移動中の車内など様々な温度の上下を繰り返しながらやってきます。
そのため、到着後にストレスで、死んでしまう蜂も少なくないとのこと。

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14トンの家畜運搬車ですが、蜂箱の運搬はなかなか引き受けてくれる業者がないそうです。
今回の運転手さんは、吉岡さんの蜂箱を運搬するようになって10年以上にもなるそうです。
最新の車両では、天井に冷却用の氷を置ける隙間が空いており、主にフェリーで運搬するときに、
使用するそうです(運転手さん談)。

吉岡さんが中頓別町で蜜を採るようになってからは15年になります。
その間、温度変化や周囲の植生の変化などで、蜂蜜の採れる量にも変化があるということです。
吉岡さんが採るはちみつは「純粋はちみつ」で、その変化を大きく受けるのです。

「純粋はちみつ」は天然はちみつともいい、殺菌成分や栄養成分などが含まれています。
特長として、白く固まる「結晶化」をしたり、60度以上の温度で加熱すると破壊されてしまいます。
他には、「加糖はちみつ」や「精製はちみつ」という、水あめなどを加えたり、栄養成分などを取り除いてしまったものが市販されています。

純粋はちみつを採っていると、年によっては全く取れないことや、採れる蜜の量に差ができたり、
花の咲く時期と蜂を放すタイミングを間違うと蜂が餓死してしまうこともあるとのこと。
吉岡さんは、先代からの教えと長年の経験で、タイミングを調整しながら蜜を採っています。

に続きます。)



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2017-12-06

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