2017-08-03 (Thu)
21:43
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篠田です。
じんぺい窯の看板
道の駅では、キャンプ利用者の方のために木炭を販売しています。
町内の炭窯で作った質のいい木炭「じんぺい炭」を販売しています。
窯の中の木炭と岩田さん
今回はその「じんぺい炭」を作り続けている、
じんぺい窯を運営している団体の岩田さんにお話を伺いました。
すごく興味深いおはなしだったため、2回に分けてお送りいたします。
岩田さんは昭和5年に中頓別町の藤井地区に生まれました。
先代は、本州から明治41年に北海道に移住。その後大正時代に中頓別町藤井地区にやってきます。
移住された当時から藤井地区は、木を育てる集落だったとのこと。
集落に住む人は山林を所有し、その材を使って炭づくりが盛んにおこなわれていました。
岩田さんの家でも、炭焼きをしながら農業を営んでいたのですが、
岩田さんが生まれる数年前に炭づくりはやめて、農業をしていたといいます。
炭を焼くための窯。2代目で平成26年より稼働している。
取材時点(2017/7/26)の通算稼働回数は11回という。
藤井地区では、昭和30年代まで炭づくりをしていた窯がいくつかありましたが、
燃料の需要の変化とともに、だんだん減少していきました。
最後まで細々と炭づくりを続けていたのが、小沼甚平さんでした。
岩田さんとその周辺に住む数名の仲間の方々は、
「この炭づくりの文化を絶やしてはいけない」と、
「田舎人養成社」という団体を結成。
甚平さんの炭づくりを学び、後世に残していくこととしたのが、平成18年。
甚平さんの思いを引き継ぐために「じんぺい窯」と名付けました。
炭づくりは、同じ感覚では作ることができないものという岩田さん。
常に、温度管理と生産データを記録し管理を行っている。
平成18年から稼働を始めた窯で、いろいろと失敗や試行錯誤を続けながら炭づくりを続けてきましたが、当初の窯には毎春に大きな問題が発生しました。
隣の山から水が流れ込むのです。水対策で、窯と崖の間に溝を掘って対処するものの、それでも窯に水がたまります。
その水が、炭づくりや炭の品質に大きく影響することから、新しい窯を作ることになりました。
下に続く
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↻2017-08-04